月光仮面       腹打ち太鼓    

日本で始めてTV放送された特撮ヒーロー番組、それが月光仮面です。憎むな!殺すな!許しましょう!げっこー仮面!」の決め台詞が子供から、大人まで大ブレークしました。でもなんといっても、最大の見せ場が月光仮面の登場シーンです。宿敵、どくろ仮面に襲われるヒロイン・・・・ああ!!やられてしまう!!!しかしそこで鳴り響く銃声、バヒューン!!月光仮面参上!!

月光仮面の華麗な登場シーンに、酔いしれるテレビの視聴者たち・・・・・でもこれって、腹パンチの世界では、はなはだ迷惑な話ですよね。それ以来、数多くの特撮ヒーロー番組が作られました。ヒロインがピンチに陥り、おおお!!これから、これから〜!!とボルテージが上がった直後、まてぇぇぇーー!!と叫びながら助けに入るヒーローに、テレビの前で地団駄を踏んだマニアの方も多くいたはず・・・・・

こうしたマニアの無念を晴らすべく、月光仮面以来、連年と続くこの悪しき風潮を打破しようではありませんか!!

 

ここは、秋葉原の電気街・・・・・「まったくアキバって、電車男みたいなマニアばっかでショボイわね〜 六本木のホストみたいなイケメンはいないのかしら〜」ブツブツ文句を言いながら、石丸電気前でチラシを配っているのは、ピンクのミニスカワンピース姿で、胸元からチラリとみえるオッパイの割れ目が艶かしい、メグミちゃん。すると、なにやらメグミちゃんの背後でざわざわ声が聞こえる。石丸電気の店内で、誰かが暴れているようだ。しばらくたってから、自動ドアから全自動洗濯機をかついだどくろ仮面が現れたのだ!!その後からは、全身黒タイツ姿で、どくろ仮面の手下が冷蔵庫やプラズマテレビをかつぎ出してるぞ!騒然とする商店街・・・・・メグミちゃんもあ然としながらその光景を眺めていた。そこへ、突如銃声が轟く、ばひゅーん!!ばひゅーん!!「ゲッコウ仮面参上!!!!」

ゲッコウ仮面、ド派手な白タイツに身を包み颯爽と登場!!

「むむ・・・現れたな・・・皆のものかかれぇ〜〜!!」

どくろ仮面の掛け声とともに、盗み出した家電を地面に置いて一斉に飛び掛かる黒タイツの手下たち・・・・

ブルースリー顔負けのカンフーアクションで次々と手下共を蹴散らしていくゲッコウ仮面!!あちょぉ!!ほぉ〜あたぁ〜!「さあ!!どくろ仮面観念しろ!!」「むむ・・・・ちょこざいな、ええい!!こうなったら・・・」

そばで、あんぐりとこの状況を見ていたメグミちゃんに、いきなり抱きつくどくろ仮面、「この小娘がどうなってもいいのか〜〜!!」いきない抱きつかれ、動揺してピンクのワンピースをもじもじさせる可愛いメグミちゃん・・・・

「さあ!!武器を捨てろーーー!!」

「よし!!わかった!!」あっさり納得して持っていた拳銃をポイッと捨てるゲッコウ仮面。

「きゃ〜〜!!放してよ〜〜この変態!!!」どくろ仮面の腕の中で暴れるメグミちゃん。

「え〜〜〜い暴れるでない!!」ドス!!!

いきなり、メグミちゃんのミゾオチに拳を叩き込む。

「うぅ・・・・・」一瞬意識が遠のくが、当身が下手なせいで完全には失神しなかった。モーローとする意識の中、手をバタバタさせながら必死に抵抗するけなげなメグミちゃん・・・・

「ええい!!しぶとい小娘め!!」ドズゥゥ!!!

さっきよりさらに深く拳がミゾオチに喰い込んだ。

「うぉ・・・・・・」白目をむき、ガクッとうなだれるメグミちゃん。その様子を白タイツの下半身をもっこりさせながら、かたずを飲んで見守るゲッコウ仮面、

「むむ・・・・どくろ仮面め・・・・これでは手も足も出ん!!」悔しさをかみ締めながら、なぜかレイザーラモンの様に小刻みに腰が動いてしまうゲッコウ仮面。

がっくりうなだれるメグミちゃんの口から、胃液が糸のようにしたたり流れていた。さっき殴られたどくろ仮面のパンチが、メグミちゃんの胃袋を完全に潰していたのだ。

その様子を見て、さらに腰の動きが激しくなるゲッコウ仮面・・

「憎むな!!殺すな!!許しましょう!!許すぅぅぅ!!!

ゲッコウ仮面!!!フォオオオオオオオオオオオオ!!!!」

怪しい奇声を発し、腰を激しく振りながら、瀕死の興奮状態で走り去るゲッコウ仮面・・・

ただ、家電を盗みに来ただけなのに、この後どうすりゃいいんだ??失神するメグミちゃんを抱えながら、地面に転がる洗濯機や冷蔵庫をボーゼンと眺める哀れなどくろ仮面・・・・・・

そうこうしているうちに、一般市民から通報を受けた警察がやってきた。

 

こうして、ゲッコウ仮面の活躍により、秋葉原の平和は守られたのである!!!ありがとう!!ゲッコウ仮面!!!!!