酔い覚めの腹パン


居酒屋で友人と飲んでいた帰り、いつの間にか愛美は、見知らぬ男たちに囲まれて・・・・・・





ドッス!!
「ウッァ!!!」



愛美は、居酒屋で飲んでいて完全に悪酔いをしたが、今感じるあまりの激痛に酔いが覚めた。



愛美は自分の腹を両手で抱えたまま、その場にしゃがみこんだ。




「おい!もう終わりかよ!さっきまでの威勢はどうしたえ!?」




男の声がした。かなりの大声である。この男は何者なのか?なぜ怒っているのだろうか? 




怒っているとして、自分に対して怒っているのか?  




居酒屋から今までの記憶がない愛美は自分がどのような立場にたたされているのかさえわからずにいた。




「おい!立て!」




後ろからまた違う男の声がする。



そして後ろの男は愛美の両脇に手を入れて無理やり愛美を立たせ、羽交い絞めのような形にさせた。




愛美はゆっくり目を開いた。そこで初めて自分の腹を殴った男の姿を見た。




男は土木作業服着た金髪の見知らぬ男が愛美を睨みつけていた。




「おい!姉ちゃん。俺たちに喧嘩売るとはいい度胸じゃねえか!」



金髪の男は、睨みつけながらへらへら笑った。その男の口からアルコールの臭いが漂った。



「たっぷり遊んでやるからな!」


ドス!



「ウゥゥ!!!!」




男の右アッパーが愛美の鳩尾より少し下の部分に突き刺さった。




愛美はさっきよりも胃に強い激痛を覚える。



息をしようと横隔膜を開くだけで激痛が走り、息もろくにできない。




倒れそうな愛美を後ろの顔の分からない男が、しっかり愛美の身体を固定している。




「どんどんいくぞ!」




ドッス!ボコ!ドッス!ドッス!



「ウワッ!ウッ!ウッ!ウェ!!!」




容赦なく愛美の腹を男は楽しむように殴っていく。




そして愛美は胃液とともに道路に吐しゃ物を撒き散らした。




嘔吐する愛美が汚かったのか、いつの間にか後ろの男は愛美から手を離していた。




愛美は道路に手をついて、むせ続ける。



「ゴッホ!ゴッホ!……」




愛美は何が何だかわからなかった。なぜ自分がこんな目に……




金髪の男が咽る愛美の脇腹を軽く蹴った。




抵抗力のない愛美は簡に転がり、仰向けになった。



グシャ!!




「ウアアアアア!!!ゲッホ!ゲッホ!」




金髪の男が愛美の腹を思いっきり踏み潰した。愛美の叫び声が響きわたる。しかし、辺りには人の気配はない。



グシャ!グシャ!



「や…ゥゥゥめ…て…」




愛美は懸命に男の足をどけようとする。しかし、男の足は離れるどころか、
ますます体重が乗しかかり、愛美の腹は押しつぶされていく。




「ゲッホ!!!ガッハ!!!!」



とうとう愛美は口から血を吐いた。




そして愛美の意識は徐々に薄れていった。